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2010年度FOODEXを視察して
-進化を遂げるタイブース-

日タイビジネスフォーラム 食品開発委員会委員
本村 博志


  花粉が最高潮に舞う季節は「FOODEX」の季節である。今年も幕張メッセにFOODEXがやって来た。JTBFのタイ好き人間たち、特に食品開発委員会の面々は満を持して、春の陽光と花粉を浴びながら、その初日にFOODEX詣でに出かける。お目当ては、勿論、メッセ第2ホール、世界の台所「タイ・ブース」だ。

  台湾・韓国ブースの熱気に負けず劣らず、我がタイ国からは、今年は何と2段重ねの「松花堂弁当」の新登場だ。タイ料理のあの甘く、辛く、酸っぱい持ち味を存分に生かし、色鮮やかに和風にアレンジされ、芸術的とさえ言えるランチBOX内に、箱庭的に整然と納まっているではないか!カニ爪の豚ひき肉包揚げ、海老のタイ風シューマイ、タイ風生サーモン巻・・・・。味も上々。タイと日本の食文化が融合した一大傑作だ。敢えて問題点を挙げれば、弁当類の低価格傾向が見られる中、値段をどこをターゲットにして設定するかだろう。関係者の努力を評価し、今後に期待したいところである。

アンパーワン公使(商務)を囲んで

  今年のタイブース全体の印象は、日本の消費者・バイヤーに対して訴求しようとするポイントがはっきりと「見える化」してきたことだろう。これまでのタイブースは、比較的大きなスペースを取りながらも、調味料、加工食品、トロピカルフルーツそのものを単に陳列するだけのブースが目立ち、訴求力に問題を残すことが多かったが、今年は、一転して、試食を勧めたり、タイスタイルのカクテルやタイ料理の実演・試食など積極性が出てきていることは、とかくシャイで控えめなお国柄と見られているだけに、一歩踏み出して、自信を持って訴求点をアピール、他人に勧める実力と流儀が身について来たことは何とも嬉しい限りである。

  年々、出店しているブースでは、今迄の経験から日本市場に浸透すべく工夫を重ねていることも評価できる。ドリアンやマンゴスチンなどのドライフルーツなど、従前は、かなりの大袋に入れ陳列棚に並べられていたものが、女性や若者をターゲットにしたお酒のつまみ用として気軽に購入できるようチャーミングな小袋に入れるなどパケージに工夫の跡が見られ、試食を勧めているのは、これまた嬉しいことだ。「栗むいちゃった」のようにしてキオスク等に売り込みたいと言う。狙いも的を得ている。成功を祈る。

  む、今年も出店していたぞ! タイブースで唯一の「チョコレート」店!
掛け値なしの絶品は、果物の王様ドリアンが、本場ベルギー直伝製法によるチョコレートに包まれたチョコ。初めはチョコの甘い味と香りが次第に口の中で溶けて行くとともに、中味のドリアンと混ざりあいこの何とも言えない味。
ウーム、正に、とろけ合う東西文化の融合だ。毎年、新しい味を見つけるのが愉しい。

  ベトナム、マレーシア、フィリッピンなど東南アジア各国のブースも視察したが、何故か元気が今一。あれだけバナメイエビに熱心だったベトナムも、加工食品の陳列のみに堕してしまっているのは何故だろう。タイが一段と販促に力を入れているのとは対照的だ。消費者の要求が厳しい日本市場を敬遠しつつあるのであろうか。JTBFのタイ好き人間は、「ウン、今年は良くやっているな」と、かなり満足しつつ、来年はどのように進化してやってくるのかと、既に思いを来年のFOODEXに馳せて会場を後にした。

(2010年3月16日寄稿)



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