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日タイ経済連携協定締結

寄稿:有川武俊(JTBF副会長、JTBF・EPA委員会委員長)



2003年12月の日タイ首脳会談での合意を受け、2004年2月に協定交渉が 開始されました。2005年9月両国首脳による大筋合意を受け2006年4月の調印を目指していましたが、2006年9月のクーデターにより調印が延期され、この程2007年4月3日に正式調印されました。鉱工業製品分野、農林水産分野、サービス分野、投資分野、知的財産分野、人の移動の分野、種々協力、その他に分かれています。 これで漸く一段落という感じがします。以下、署名に当たっての共同声明や関連リンクを紹介します。


経済上の連携に関する両国間の協定の署名に当たっての共同声明

2007年4月3日、安倍 晋三(日本国内閣総理大臣)とスラユット・チュラノン(タイ王国首相)によってなされた共同声明。 外務省公式ページから引用。

  1. 我々、安倍晋三日本国内閣総理大臣及びスラユット・チュラノン・タイ王国首相は、2007年4月3日、東京において会談を行った。我々は、本年両国が日タイ修好120周年を祝福することに留意し、また、一年を通じて計画される様々な記念行事を歓迎しつつ、両国間の伝統的、親密かつ緊密な友好関係が、経済、政治、社会文化等あらゆる面において、また、国民レベルを含めたあらゆるレベルにおいて、一層強化されると確信する。我々は、また、日本とタイが、東アジア共同体構築を視野に入れつつ、広範囲にわたる地域協力に対して重要な貢献を行ってきたことを再確認する。我々は日本とタイが自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値の重要性を再確認しつつ、日・ASEAN間、更には国際社会全体における戦略的パートナーシップの深化・拡大という文脈の中で、両国及び東アジア地域における安定、安全保障及び繁栄への貢献という両国が共有する責務を果たすため、両国が如何に緊密に協働すべきかについて議論した。
  2. 我々は、グローバリゼーションが多くの新たな経済上及び戦略上の課題及び機会を提示していることを認識しつつ、「共に歩み、共に進む」との考えに立脚し、経済的及び政治的な関係を強化するとの我々の決意を確認する。本日、経済上の連携に関する日本国とタイ王国との間の協定(以下、「協定」という。)に署名することにより、両国間の戦略的パートナーシップは新たな時代を迎えた。
  3. 我々は、日本とタイの間のより緊密な経済上の連携が、健全な経済発展を加速し、両国民の福祉を増進し、両国及び地域における能力の構築に貢献することを確信する。また、我々は、物品、投資、サービス及び人の国境を越える移動に対する不必要な障壁を除去する必要性を認識するとともに、全ての人に対しグローバリゼーションによる利益を最大化するために、我々が協働し、更なる協力を行う必要があることを認識する。
  4. 協定は、物品、投資及びサービスの国境を越える流れを増加させる。また、協定は、自然人の移動を促進する。よって、協定は、両国間の経済上の連携を強化し、それにより、両国それぞれの経済発展を促進する。さらに、協定は、相互承認の円滑化、知的財産の保護、政府調達分野における協力の拡大、公正で自由な競争、及び(i)農業、林業及び漁業、(ii)教育及び人材養成、(iii)ビジネス環境の向上、(iv)金融サービス、(v)情報通信技術、(vi)科学技術、エネルギー及び環境、(vii)中小企業、(viii)観光、及び(ix)貿易及び投資の促進の各分野における協力について規定している。交渉の結果、我々は個別の事項について追加の声明を作成し、それらの声明はこの共同声明に添付される。我々は、それらの声明に記載のある、我々が共有する責務を果たす決意を確認する。
  5. 我々は、協定を通じ、日本とタイがそれぞれの競争力を最大限に活かし、両国の経済発展を促進することで、両国国民に繁栄と安定がもたらされることを期待する。
  6. 協定は、既存の及び新たなビジネスチャンスを醸成し、競争力を強化し、また、中小企業の発展及びネットワーク化や地方レベルでの連携の発展を含む、両国の民間セクター間の緊密な連携を促進することとなり、それは、草の根レベルに利益をもたらす。したがって、我々は、両国の民間セクターが、協定から利益を得る方策を既に模索し始めていることに勇気づけられている。我々は、民間セクターと緊密に協議し、また関係者の利害を考慮に入れつつ、そのような努力を支援するという両国政府の決意を再確認する。
  7. この関連で、我々は協定の下での食品安全と地方レベルでの連携の分野における協力に関する日本国農林水産大臣とタイ農業・協同組合大臣間の共同声明を歓迎する。我々はまた、日本国経済産業大臣とタイ商務大臣間の、以下の7つの協力プロジェクト-即ち、「世界の台所」プロジェクトのための貿易及び投資の促進、日本とタイとの間の「鉄鋼産業協力プロジェクト」、「自動車人材育成機関」プロジェクト、省エネルギー、価値創造経済、官民パートナーシップ、繊維及び繊維製品に関する協力-に関する共同声明も歓迎する。我々は、これらの共同声明の内容が可能な限り早く、効果的かつ有意義に実施されることを期待する。
  8. 我々はさらに、両国それぞれの発展に対するエネルギー安全保障上の挑戦に留意し、及びASEAN+3エネルギー担当大臣会合でも議論された、エネルギー効率、省エネルギー及び代替エネルギー開発分野において環境保護にしかるべき考慮を払いつつ協力を促進することを決意する。我々は、協定の下で如何に協力することができるかについて、両国政府がより詳細な協議を行うことを再確認する。
  9. 我々は、日本とタイの間の強化された包括的な連携により、両国が、日・ASEAN間の包括的経済連携及び発展のための連携を含む地域国家間の連携、及び他の地域的枠組みの発展に、より貢献できるようになるという認識を共有する。
  10. 我々は、日本国及びタイ王国の政府と国民を代表して、両国国民の相互の福利のための我々の連携をより高い次元に引き上げ、また東アジア共同体のために確固とした基礎を築く協定の署名を祝福する。

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