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JTBF訪タイ・ミッション2009 (2/23-2/27)

バンコク日本人商工会議所(JCCB)訪問記

布施隆史(JTBFバンコク支部長)

2009年2月24日(火)10:00-11:00 於:バンコク日本人商工会議所会議室
出席者:  (JCCB) 山辺会頭、井上事務局長
(JTBF) ミッションメンバー全員

山辺会頭の歓迎の挨拶に続き、配布資料(JCC活動の現状について)に沿って会頭及び事務局長から2008年の活動状況が以下紹介された。

  • 経済情勢
    • 2008年秋期タイ国日系企業景気動向調査
      業況感(DI)は全業種で悪化。全体では08年上期の+37が下期には一挙に▲39に悪化 し、09年上期見通は▲59と更に悪化している。これほどの悪化は過去経験したことがな い。特に自動車業界の悪化が著しい(+55→▲39→▲77)。比較的マシなのが食料品業界 (+13→▲6→▲19)と繊維業界(+33→▲7→▲33)。中国の食品問題やバーツ安が影響し ているのかも知れない。小売業界が大きく落ち込んでいる(+75→▲46→▲83)。08年 10月までは見通しは堅調だったが、空港閉鎖で一挙に悪化した。政府の対策もなかった。 個人消費の先行きが不透明であることや調査対象の母数が少ないことも大幅悪化の理由 のひとつ。
    • 自動車生産台数
      08年は139万4千台。07年に輸出台数が国内販売台数を上回った。09年の予想は08年 比約30%減の100万-110万台で11年ぶりの減産。生産能力は150万台あり、中小メーカ ーでは操業率が50%程度に落ち込む可能性がある。
    • 景気悪化に対するJCCの対応
      ①部会・委員会を通じた会員の現状・ニーズの把握、②三役が委員会等に出席し意見交 換、③タイ政府等への要望強化、④セミナー等での情報提供。特に中小企業のニーズの 把握とそれに基づくタイ政府への要望を強化したい。
    • JCC会員企業数
      直近の会員企業数は1,306社。現状タイからの撤退は聞いていない。今後撤退企業が出 るかも知れぬが、09年1-2月も来訪企業多く、日本企業のタイ進出は順調に増えている。 円高の影響があるのかも知れない。
  • タイ政府との接触
    • タイ政府との意見交換
      昨年は首相や閣僚が頻繁に交代したため挨拶を兼ねた意見交換の機会が多かった(首相、 工業相、商業相、労働相、財務相、BoI長官など)。
    • タイ政府へ要望する産業政策
      ①緊急の経済対策、②インフラの整備、③オープンな外資導入、貿易政策の促進、④ア セアンの中でのリーダーシップの発揮。FTIと協力して自動車産業へのテコ入れを要望 している。政府は自動車購入に際しての税制恩典などを考慮している模様。
  • タイ政情混乱に対する会頭コメント
    • 08年9月2日:バンコクでの非常事態宣言発令についてコメント発表。
    • 08年12月1日:スワンナプム空港閉鎖についてコメント発表。
  • JTEPAの推進 ①JTEPA利用調査の実施、②FTIとのJTEPA委員会の設置、③ビジネス環境小委員会の開催、 などの活動を実施。JTEPAの恩典内容が分かりにくいこと、BoIから投資恩典を得ているこ となどが理由で恩典があまり利用されていないため、使い易いように改善を要望している。 ビジネス環境小委員会にJCCも参加し、第1回会合は08年9月にバンコクで行われたが、 日本での開催は未実施。タイ産品を日本市場にどう浸透させるかの具体案策定が進んでい ないのがその理由のひとつ。官が積極的にならないと動かない。
  • その他の活動
    • アセアン事務局への働きかけ
      アセアン事務局とJCC/JETROの会合を6月にジャカルタで行う。スリン事務局長の任期 は5年。この間アセアンの統合がどの程度進むか分からないが、同氏在任中に接触を深 めたい。
    • GMS地域視察
      チェンライー昆明(08年8月)、東西回廊(08年12月)を視察。ともにラオス国内の 道路未整備が問題。特に前者では道路の破損が酷く谷底に落ちそうになった。
    • 理事会インド視察
      インドにの市場成長性がある。アセアンーインドEPAは締結されそう。インドータイ EPA協議はアーリーハーベスト段階で止まっている。今後タイからインド向け自動車部 品輸出が期待できそう。
    • シラチャ日本人学校開校
      JCCは4,000万バーツ拠出。初年度の生徒数は小・中学生合計110名。教師はバンコク 日本人学校からの異動者が10人、日本からの赴任者が6人。バンコク日本人学校の生徒 数は約2,400名。人数では上海日本人学校が多いが、2校に分かれているため、単一校 としてはバンコクが最大。
  • その他の話題(質疑応答)
    • 空港閉鎖の物流への影響
      工業製品については数日分の余裕があったこともあり操業停止にはならなかった。大き く影響を受けたのはタイからの生鮮野菜で相当量が破棄された。
    • 外国人事業法(FBA)改定の動き
      水面下の動きは常にある。外国商業会議所(FCC)要請のリスト3の緩和について、緩和 すべきとの動きとNationalisticな動きがあるが、悪い方向には行かないだろう。ただ、 どの程度緩和されるか見通しは不明。会社の実質経営権について定義を定める可能性が あるが、水面下の動きであり内容は不明。実質経営権問題が微妙なため、JCCとしては 前面に出てFBAの見直しを要望するのは止めた。
    • 保護主義的な動き(非関税障壁)
      タイ工業規格(TIS)を厳格に適用するとの動きはある。TISに合わせた製品を特別に製 造するのは簡単ではない。厳格に適用された場合影響を受けるのは鉄鋼製品。
    • 金融問題
      地場銀行の貸し渋り、貸し剥しで中小企業の中には資金繰りに困っているところが出て いる。今年3月-5月頃が大変な時期になりそう。北山会長は大蔵省、中銀との面談で ①景気刺激のための大幅な財政出動の実施、②国営企業の計画前倒し、そのためのアジ ア開発銀行などからの資金調達などがあったと発言。
    • 鳥インフルエンザに伴う駐在員家族の帰国
      パナソニックによる家族引上げのニュースは日本人社会にとって衝撃であった。各社と も対策は考えており、家族帰国も選択肢のひとつだが、パナソニックが突然これを発表 したため衝撃が走った。現状鳥インフルエンザの危険が高まっているわけではないので、 各社とも見守るとの姿勢。この時期は人事異動期で家族の出入りが多かったため、余計 に噂が広まったということもあった。


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