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JTBF訪タイ・ミッション2009 (2/23-2/27)

タイおよびバンコク最近の印象

加藤寛二(JTBFロングステイ委員会委員)


  訪タイミッション2009に参加して滞在した1週間余の間に、見聞した最近のバンコクの印象について報告する。


1. 世界不況の影響

  ここバンコクでも急激な世界的景気後退の影響は色濃く現れており、その概要についての印象を箇条書きで記す。

  • JCCによれば、会員各社の生産減少傾向がどこまで落ちるか判らず不安な状況が続いていたが、最近になって3割減の見通しが得られたとのこと。
  • 車関連の中小企業の操業率は約5割と言われている。
  • ある製造業トップの話によれば、タイ全体で失業者が100万人に達すると聞いているが、自分の所でも2,600名をリストラしていることから見ても100万人は強ち嘘ではないだろうとのこと。
  • ローカル企業では、生産が6割減の4割操業が多いとも聞く。
  • 男子の義務である軍隊と坊さん(修行僧)を辞めたくないと言う人が増えたそうだ。
  • 2月18日にワールドトレードセンターに行ったついでにイセタン百貨店に寄って見ようとしたがシャッターが下りていて入れない。表に廻ってみたら「都合により18,19日臨時休業」の張り紙が! 以前には棚卸時に休業していたことを記憶しているが、月末でも、期末でもない時期の臨時休業はやはり不況の影響ではないかと感じた。
  • バスガイドの話によれば(中国、韓国、欧米人に人気があった)「バイヨークタワー78階のバイキングレストランの客が急減して休業しているとのことである。 
  • ツインタワーのバイキングレストランも同様に休業しているとのこと。
  • 減収減益で苦しむタイ国際航空は2月11日の役員会で今年は賃上げもせずボーナスも支給しないことを決めた。
  • それでも住宅フェアは好調とのこと。戸建て、コンドミニアムフェアが2月19日~22日に開かれたが、従来通りの盛況で物件の予約は合わせて10億バーツに達し、根強い需要があることが判ってほっとしたとの報道がある。

2. 食品の安全・衛生管理

  フジスーパーで販売されているキャベツに「バンコク農業共同組合承認チェンマイ産キャベツ」のラベルが張られたものを発見した。他には?と思って見回すと、野菜類に「ORGANIC」の表示や生産者の顔写真が印刷されたラベルなどが見掛けられた。以前にはなかったこの現象はバンコクでも食品の安全・衛生管理の機運が生まれてきたことを物語っているように思える。

  TNSCでのミーテイングで食品安全の取り組みについて質問をしてみた。TNSCのFood safety committeeはキャベツのような葉物以外に鳥、海老、魚等にもトレーサビリテイが取れる体制を構築するなど、種々の商品に対するコントロールシステムを拡大する計画があるとのことであった。


3. アシア来年には回復軌道に

  アジア開発銀行黒田総裁の言葉として、次の内容が現地の何かの日本語情報誌に載っているのを垣間見た。・・・【中国の財政支出と輸出依存度の低いインドの経済回復力の力で、アジアは来年には経済成長率5%台を確保すると予測している。】


4. 空港線「エアーポートリンク」

  スワンナプーム空港とバンコク中心部を結ぶ空港線「エアポートリンク」(全長28.6㎞)の開通が何時になるかが一つの関心事であったが、運輸省がシリキット王妃の誕生日である8月12日に営業を開始すると発表した。空港線に使用されるシーメンス製モジュラー車両デジル・クラス360/2は最高時速160キロで最近スワンナプーム空港駅からラムカムヘン駅までの区間で車両の試運転が行われた。シテイーエアーターミナルとなるマッカサン駅から空港まで、ノンストップのエキスプレスで150バーツ(所用時間15分)、各駅停車で15~45バーツに設定されている。


5. 定額給付金2000バーツ

  日本と同様に「ばらまき」とか「ご機嫌取り」と言われながらも、ここタイでも定額給付金が4月に支給される。社会保険に加入しているタイ人が対象で、一人あたり2,000バーツの支給となる。

  月収14,999バーツ以下の人813万人が対象となり、支給総額は160億バーツ。対象者の銀行口座に入金するか小切手を渡すか意見が割れている模様である。社会保険に加入出来ていない人も多くいると思うが、この人たちへの給付はどのようにするのであろうか? (参照:下記注)


6. 国内旅行促進策 (連休を増加 宿泊料50%Off)

  タイ政府はもっとタイ国民がタイ国内を旅行するようにしようという方向で政策を取っているが、旅行には長い連休が欠かせないとして、ソンクランの休みは4月11~15の5日間だが、更に7月も4~8日の5日間を連休にするよう調整に入っているという。また、商務省はタイホテル協会を取り込んでタイ人はIDカードを見せるだけで宿泊料が50%offになると言うキャンペーンを検討している模様である。

  旅行促進対策としては理解できない訳ではないが、ホテルの二重価格制に対する抗議に対しても「何処吹く風」の処置ではある。


  注: その後の新聞報道によると、3月26日小切手による定額給付金の支給が開始された(4月8日まで)。受給対象者は約1000万人と報道されている。



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