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JTBF訪タイ・ミッション2010 (2/01-2/04)

タイ中央銀行訪問記

本村博志(JTBF金融委員会委員長)記

2010年2月02日(火) 13:30-14:00
当方: 北山会長、本村

面談内容概要以下のとおり。

  1. 北山会長よりJTBFの概要説明。更にコーン財務大臣との面談時、同大臣より、来年度(2011年度)の予算案を策定中なるも、タイ国経済は、現状比良好とはなるものの、引き続き景気刺激的な予算を策定する要がある、との見解が披露された旨を説明。
  2. タリサ総裁よりは、タイ国の景気は予想を上回るペースで回復中である。世界の主要各国も景気刺激的政策を実行中であり、本年度のタイ経済回復は期待出来る。中国元が安く抑えられているのは、タイ製品の競争力上“Big Challenge”ではあるが、メディアは「バーツ高」に対して強調しすぎである。前年度比4.5%のバーツ高は、他のアセアン通貨高(2~3%)と比して、相対的に多少高いものの、同じ方向で動いている。タイの輸出も拡大基調にある。相手輸入先のGDPがタイの輸出に大いに関係がある。為替相場の「Volatility」が問題で、これをMinimizeすることが重要と考えている。
  3. 昨日、中銀は、海外投資・外国為替ヘッジ取引・トレジャリーセンターに関する規制緩和を発表した。タイ企業の直接投資の自由化(金額上限撤廃)、機関投資家による証券投資上限引き上げ(300億ドル→500億ドル)、タイの輸出入者が、商品・サービスに対する外国為替ヘッジ取引のアンワインドする際の中銀許可を不要とする、トレジャリーセンターに関する規制緩和などである。これらの措置により、間接的にバーツ高緩和となるか、しっかりと「Monitering」していく所存。
  4. SMEの資金調達問題に対して、タイ政府は300億バーツの政府保証枠(政府がリスクの大半を引き受ける)を用意し、既に240億バーツを消化している。また、09年12月の数字では、商業銀行のSMEへの融資が「前年比+」に転じて来ているのは、良い兆候と理解している。
  5. バーツ高の問題に関しては、日本のプラーザ合意以降の円高対応策、即ち、円高対策として、日本企業の海外への生産移転の流れが大変に参考となる。タイ企業も真剣に検討すべき時期に来ている。

タイ国経済が回復している現状を確認し、当面するバーツ高、資金問題については、中銀としてしっかりとMoniterして行くと同時に、中長期的にタイ企業も、日本の円高対策を参考として、対策を早急に検討する段階に来ているとの中銀の見方を確認、更に、中進国としての模索が続くタイ国で、金融面から政策立案・実施するタリサ中銀総裁の悩みを垣間見ることが出来た。

総裁室のある3階の薄暗い廊下は、何か荘重な雰囲気が漂っていることに気がつく。ふと見上げると、歴代20名の総裁の油絵の額がズラリと飾られており、その面々が皆、初めての女性の現総裁に最大限のエールを送っているように見えたものである。



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