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| JTBFからの提言・報告 タイ観光産業振興について 在日タイ政府機関・関連団体より 紀行・随筆 タイ国政治・経済 リンク 右上の文字サイズ変更ボタンは、お使いのブラウザーの JavaScript の設定が有効でないと機能しません。 | |
タイの観光産業振興について
寄稿: 日タイビジネスフォーラム・観光委員会
2003年7月に日タイビジネスフォーラムが発足してから同観光委員会は、タイへの日本人観光客を増やすための方策について検討してきた。その年の8月、在東京タイ観光局ディレクター、チャルブン・パナノーン氏やタイ観光に関心を持っている日本人数人にインタビューする機会を持った。
まだ不十分なところがあるが、あえて我々の考えを提起して、この件に関心を寄せる多くの人の意見を伺い、多くの国特に日本からの観光客を増やす方策について更に議論する機会を持ちたいと考える。
- このレポートは駐日タイ大使の要請に応じてまとめたものである。2003年10月提出(原文英語)
- レポートの中で繰り返し触れられるキーワードはGMS(拡大メコン流域)、4200kmにおよぶメコン河流域につらなる6カ国からなる。タイ、カンボジヤ、ラオス、ミャンマー、ベトナム、中国雲南省
現状
サービスを提供するサイド(航空会社およびトラベルエージェント)
- タイを訪問する日本人は、1999年以降毎年100万人を超す。今のところ従来の宣伝方針が効果的と考えられるが、更に観光客の数を増やすことが今後の課題である。在東京タイ観光局には、多様なパンフレットやリーフレットが用意されており、タイの観光地や史跡を紹介している。「汽車とバスで往くタイ」、「バンコックから乗り継ぐ旅」、「ゴルフ天国」等ユニークなパンフレットもある。更に「イサン」、「カンチャナブリ」、「アユタヤ」、「ホアヒン/チャアーム」等々エリアガイドもある。説明は適切で理解しやすい。観光ビジネスを促進したいというタイ観光局の意欲を感じ取ることができる。
- 一方、日本にあるトラベルエージェントを見ると、ほとんどのパンフレットは旧態依然として、チェンマイ、チェンライ、スコータイ、アユタヤ、コサムイ、プーケット、やその組み合わせのツアルートしか扱っていない。5〜7日のパッケージツアで、数多くの場所を巡る過密なスケジュールで一ヶ所にゆっくりすることがない。ただ、安い費用を誇示している。このような旅程は、はじめてタイを訪れる人には有意義だったし、これからもそうであろうが、リピーターにとっては、後述するように魅力的とはいえない。
- 書店や図書館にもタイの旅行ガイドがあるが、これもほとんど従来のルートをカバーするもので、タイの東北地方など特殊な地域に触れるものは稀少である。
サービスを享受するサイド(観光客)
何人かの、リピーターと思われる学識ある社会人対象に、どんなシステムや情報を求めるか質問してみた。
- タイ観光を経験済みの人にとって、トラベルエージェントのパンフレットは魅力に欠ける。色々なツアーメニューから、ルートやスポットを自由に選択できるといい。タイ東北部やカンボジヤにあるクメール文化の遺跡など、特別な場所を訪ねてみたい。タイ観光局には、魅力的なパンフレットが各種そろっているのに、なぜ日本のトラベルエージェントはありきたりの観光地へのセットメニューしか扱っていないのだろうか。他にも興味深い場所があるにも関わらず。アラカルト・メニューも必要である。多くの人が、色々違った場所へ行ってみたいと思っても、トラベルエージェントでそのような魅力的なバリエーションをみつけることはできない。
- また例えば、アユタヤを訪ねたとしても、山田長政像のある日本人村に案内されることはあっても、アユタヤ時代の歴史の説明を受けることはない。学識ある社会人にとって興味あることでも、ガイドは十分それに応え得る訓練を受けていない。後になって、アユタヤには優れた歴史博物館があり、そこで歴史上の多彩な情報が得られたのに、と知るのである。旅行案内書はワンパターンの説明だけで、観光客のレベルに応じた説明が不足している。トラベルエージェントは、アユタヤの歴史を紹介するリーフレットを用意すべきではなかろうか。
- タイの隣国のアンコールワットやパガン遺跡を訪れたとしよう。その際、同じツアーの中でゆっくりタイに寄りたいと思う人もいるであろう。ゴルフを楽しんだり、あちらこちら歩きまわったり。こんな時、タイにいる間の強制的なスケジュールは不要である。フリータイムが欲しい。遺跡や記念碑を訪れたい人には、オプショナルツアーが用意されていれば良い。
タイの観光産業振興のためのアイデア
トラベルエージェント
「現状」で述べたように、リピーターの要求が十分満たされているとは言えない。観光客数を増やすため、リピーターを惹きつけることは重要である。観光客の要求とトラベルエージェントが提供するメニューの間にはギャップがある。トラベルエージェントの機能が、タイでも日本でも重要になってきている。
- 日本の現地トラベルエージェントは、既に述べてきたように期待すべきリピーターに満足できる選択肢を与えていない。タイ観光局、タイ航空、日本タイ双方の現地エージェントは互いに協力して、このような要求に応えるべく新しいルートをセットアップすべきではなかろうか。日本のトラベルエージェントは、日本の観光客がGMS地域で新しい魅力的なルートを見出せるようパンフレットを用意すべきである。
- もし日本のトラベルエージェントが、上述した対応がとれるような協力態勢にないならば、GMSに特化したエージェントを設立し、GMS地域を訪れようとする人々の要望を満たすべきである。日本のトラベルエージェントは、世界中のトラベルルートを扱っており、GMS地域のルート開発には特に注意を払わないであろう。然しGMS地域のトラベルエージェントが興味ある新しいルートを提示するなら協業することはできるだろう。
ツアールート
- タイとその隣国に旅行したいという観光客に応えるために、つぎのようなルートが開発されるべきである。
- タイ3〜4日フリータイム+アンコールワット
- タイ3〜4日フリータイム+パガン遺跡(ミャンマー)
- タイ3〜4日フリータイム+ヒマラヤツアー(ネパール)
- 等々
日航や全日空のブローシャーでは、カンボジヤのアンコールワットとタイのアユタヤを組み合わせたパッケージツアーもある。これははじめての人には効果的であろう。しかし、アユタヤを訪れたことのあるリピーターには不便である。アンコールワットに行ってみようという人は、多くの場合、アユタヤには行ったことがあるものである。従って、タイはフリータイムであることが望ましい。
- タイ東北部への観光も開発されるべきである。パノム・ルン、ピーマイ、カオ・プラ・ヴィハン、等クメール文化の遺跡やパーテム、ケン・タナ・パーク等有名なスポットを観光したいという人は少なくない。従って、オプショナルツアーやタイ現地ツアーに参加する形で、ウボンラチャタニ地域への観光が開発されるとよい。タイのトラベルエージェントは、このようなローカル地域観光へのルートを、オプションという形で選択可能にすべきである。
- 観光スポットの刷新
既存のレジャースポット、特に海浜のリゾート地域を、ハワイやグアムに対抗できるよう、インフラを刷新すべきである。
- パタヤ
声価を取り戻し、リピーターを惹きつけるため、高級カジノを作り周辺に高級ホテルを招聘するのも、一つのアイデアである。
- プーケット
プーケット島の公共エリアは整っているとはいえず、観光客に魅力的とは言いがたい。タックスフリーゾーンを設けるなど、ひとつのアイデアである。ホテルの宿泊レートは割高で、より多くの観光客を惹きつけるには引き下げる必要がある。
- スコータイ
ホテルの質は改善の要あり。
提言
タイと日本のトラベルエージェントはもっと積極的に新しい観光ルートや仕組みを開発することが肝要である。営利組織であるから、なにより採算性を考えなければならないであろう。それ故上述したアイデアに前向きに対処できないならば、GMS地域の観光に特化した、意欲的なトラベルエージェントを設立したほうが良いと考える。
GMS各国はこのようなトラベルエージェントの設立に向けて互いに協力しなければならない。タイはこの地域のセンターであり、GMS各国につながる拠点空港を持っているのであるから、独自に推進役を果たすことを強く要望したい。タイ政府は、このようなトラベルエージェントに、初期必要に応じて助成補助を行い、この地域の観光産業振興の道を拓くことが望まれる。これはタイにとって価値ある労である。タイ航空、ホテル産業、交通輸送会社、等全ての関連機関は、GMS地域の観光振興によって多大な利を得ることができる。GMS地域観光への往路復路に必ずタイに立ち寄ることが期待できるからである。なかでもタイ航空は、GMS全域をカバーするだけに、重要な役割を持つ。
GMS地域や新しい観光ルートを訪れる観光客が、最初から急激に増えることは期待できないであろう。しかし既に「アイデア」で述べたようなアレンジができるなら、この地域への観光ニーズは極めて大きい、まずは試みるべきと提言したい。
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