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バックナンバー 2011-08

「私がおすすめするタイの旅」

タイの北と南から

JTBF会員: 小山 光俊
2011/8/01


タイの北と南から、2箇所の観光地をおすすめしたいと思います。地理的には南北両極端の2箇所、印象に残っています。


ファーン(Fang)の間欠泉

タイには火山がない。しかし、温泉はあります。ここファーン(Fang)には間欠泉があり何分かに一度吹き上げています。

ファーン(Fang)はチェンマイの北、バスで1時間半の終点の町ですが、そこからさらに30分くらい北東に行ったところに、Doi Pha Hom Pok 国立公園があります。そこはタイの地熱発電所があり、たくさんの間欠泉とちょっとリゾートっぽい公園があります。最近はかなり整備されています。自然のお湯の川と水の川の合流地点が溜め池になっていて丁度いい湯加減、水着で入ります(もっとも暑い国なので入っている人は殆どいませんでしたが)。掘っ立て小屋が自然のサウナとなっていました。火山の無いタイで温泉に入ると言うのは、タイ通としてはちょっと鼻高々な経験です。

チェンマイとセットでも面白い。お勧めしたい観光地です。チェンライへ距離的には近いですが、道があるのかどうか・・・。チェンマイからファーン(Fang)に向って約8キロの地に、クイーン・シリキット植物公園(Mae Rim)があります。タイ初めての本格的植物公園でともかく広く、温室ではなく(無論温室もありますが)自然の中で見るタイの熱帯植物の宝庫です。


ピピ島(Ko Phi Phi)

ピピ島はプーケット島の南東約50キロの海上にある島で、実際には1つの有人島(ピピ・レイ島)と5つの無人島(ピピ・ドン島ほか4つ)で成り立っています。

レイとはタイ語で平(タイラ)、ドンとは崖という意味だそうで、レイ島にしか船着場はありません。小生はプーケットに泊まり夕日を見物して、翌朝プーケットから1時間半、ピピ島に向かいました。大型船でしたが、途中小型船に乗り換え、昔バイキングが住んでいたと言われ、海燕の巣も多いことで知られるバイキングケーブの観光をして、目的地のレイ島のトンサイ湾(現在は桟橋が出来たようですが)につきました。当時は大きなフェリー船の出口から小さな船に乗り換え、さらにトンサイ湾の浅瀬の砂浜にズボンのまま、ジャブンと降り立った思い出があります。クリスタル・クリアーと言う言葉がぴったりのすごい透明感のある砂浜です。その浅瀬でロングテール・ボートに乗り換え、宿泊地に向かいました。

宿泊地はにぎやかなトンサイ湾から20分くらい離れた静かな海岸、生い茂る椰子の木に囲まれたコッテージ、ここで3泊しましたが、着いた日は、ゆっくりサンゴの海岸を散策し、ここでの過ごし方を検討しました。何しろ情報も無く、現地以外はほとんど計画を立てるのが難しかったので。

第1日目は、シュノーケリングと海釣り。第2日目はレオナルド・デカプリオ主演の映画「ザビーチ」で有名になったピピ・ドン島めぐり。最終日はピピ・レイ島めぐりをして、トンサイ湾でプーケット等に向けて帰る予定を立てました。

初日はエメラルド・ブルーの透明な海を眺めながら、ゆっくりとした時間をすごしました。この色はモルジブの海にも匹敵します。2日目・3日目は小さなボートをチャーターして家族と娘の友達とで、海釣りとシュノーケリング、島めぐりを楽しみました。シュノーケリングは、ライフジャケットを着て色とりどりの魚に囲まれ、様々な珊瑚の上を飛ぶように泳ぐ、素晴らしい経験でした。娘が東京から持ってきたカッパエビセンを魚に与えたところ、まったく警戒感が無い色とりどりの熱帯魚がたくさん集まってきて、あっという間に一袋食べつくされてしまった記憶があります。

さんご礁の上を泳いでいたら、丁度その端まで来て大きな崖が深海に落ち込んでいくのが見えました。透明度は4~50メートルはあるのでしょうか。

その後は魚を釣り、船頭さんも一緒に釣ってくれ、合計で20匹くらいを確保しました。大きいのはホテルに帰って塩焼きにしてもらい、小さいのは天婦羅にして夕食に加えたことは言うまでもありません。

ピピ・ドン島めぐりは結構波が高く、ライフジャケットを着ていてもスリリングな船旅でした。島全体は切り立った岩で囲まれていますが、その中に映画の撮影現場となったような小さな美しい浜辺がたくさんあります。そうした浜辺に降り立ったり、風光明媚な景色を眺めたり、ピピ・レイ島では賑やかな市場を見学したり、プーケット・エビ(イセエビと似ています)を食べたりと大変楽しい思い出となりました。



ピピ諸島(タイ国政府観光庁観光資料より)


(元 さくら銀行バンコック支店長)