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日タイ・ビジネスフォーラム(Japan-Thailand Business Forum)


タイ国に駐在経験のある日本人ビジネスマン(現役&OB)が個人の立場で参加しています。これまでの日本・タイ国両国におけるビジネス経験を生かし、両国間友好関係の促進に寄与したいと考えています。


Bangkok in Old Days
何処の街角か見当つかないが、「味泰」の看板が見えるから(中央上部の薄っすらと赤い三角)、プラトゥーナム地区だと思われる。


2018/10/11  タイ国経済概況更新
2018/10/1  唐船風説書 第19回配信(下記)
2018/3/31  2018年Foodex-Thai Boothを視察してを「提言・報告」に追加しました。
2017/9/11  タイ日工業大学10周年記念式典に参加してを「提言・報告」に追加しました。
2016/7/26  JTBFの案内更新
2015/9/15  JTBFは小冊子2冊を刊行しました(当トップページにて案内)。

唐船風説書

第19回 2018.10.1 配信
JTBF 広報委員会

タイとの交易は、御朱印船の時代(16世紀末から17世紀始め)、当時の王都であり国際的な港湾都市として繁栄したアユタヤとの間で盛んであった。その後鎖国によって交易は途絶えたと思われがちであるが、実際は唐船を介して継続していた。唐船は中国沿岸はもとより遠く東南アジアと長崎を結び、その船乗りの口述記録は「華夷変態」(1644~1724 林春勝と林信篤の編纂)に納められている。その中から東南アジアを出航地とした記録を拾い上げ英訳したのが「The Junk Trade from Southeast Asia」で石井米雄氏(京大名誉教授、故人)の執筆による。JTBF 広報委員会は、この本に触発され、華夷変態から特にタイを出航地とした記録を抽出して現代文に訳して紹介していきたいと考えている。出航地はシャム(アユタヤ)、リゴール(ナコン・シータマラート)、パッターニー、ソンクラーである。シャムとリゴールは山田長政ゆかりの地でもある。


元禄五年(一六九二) 五十八番カンボジア船の唐人共の口述

私共の船は、カンボジアで積荷を仕立て(注①)、唐人四十四人とカンボジア人一人合わせて四十五人が乗組んで、当六月朔日に友船も無く私共の船一艘のみでカンボジアを出船しご当地を目指しました。途中同二十二日広東の内弓鞋と申す所の海上で比類の無い大風に逢いましたが、幸い弓鞋へ船を乗り寄せることが出来そこで碇をおろし待避しておりました。ところが間もなく悪風が強く吹き出し、降ろしていた碇二筋を吹き切り船も大分損じました。荷物等も大分海へ捨てなければならない有りさまで、最早破船かと覚悟しました。なすすべも無く船が洋中に吹き出されてからは、あとに乗り戻すことも出来ず、只運にまかせるほかありませんでした。しかしその後は順風に恵まれ船も大事無く乗り渡ってきました。日本の地は何国へも船を寄せる事も無く、直に今日入津致しました。弓鞋を出船した後同月二十六日に福州海上でご当地へ向かう様子の唐船を二艘を遠くに見かけましたが、洋中のこととて何国の船か見届けることは出来ませんでした。これらの外、洋中で変わったことは少しもありませんでした。船頭陳干龍並びに乗り渡ってきた船は、五年前辰年八番の船と同じでございます。

さてカンボジアのこと、大王とそのいとこ、大王の寵臣で位を二王と称するもの、最初は両王とも恩愛深かったのですが、十年前二王が野心を抱き反逆して大王の位を奪い取ろうと乱撃を起こしました。その為大王は奥山に籠もられ敵対することが無かったので、大王の居城は二王が取り仕切って我儘のし放題でした。そのため数年来カンボジアは安寧を欠き、入民は難儀に及びました。諸方からの商人共もカンボジアへ渡船する者は稀でした。そうした折去秋、二王が病死して、王子が一人おりましたが幼少でカンボジアの地を押領することが叶わなくなりました。手下の諸臣も王子を取立てる事無く、ことごとく山中の大王に降参しました。一方大王は好機とばかり追討の人数を差し向けられたので、いよいよ二王の後継は権威を失い広南の地を頼って退散しました。これにより大王は元のカンボジア本地へ帰住され、只今は乱撃の様子は少しも無く国中が静謐になっております。これからはカンボジア仕立ての船も年々多くなるでしょう。今度も私共の船の後に二艘ご当地へ向かう筈です。一艘は厦門よりカンボジアへ向かい商品を仕立てて来る船でございます。もう一艘は広東からカンボジアに渡り商品を仕立ててご当地へ参る筈です。二艘とも私共の船に数日遅れて彼の地を出帆したと思います。ただ間違いなくご当地に到着するか確かに申し上げることは出来ません。さて大清諸省のことですが、カンボジアは遠国に位置するため詳しいことはわかりません。以上述べたことのほか、異説はございません。

 右の通り唐人共が申すに付き、書付け差上げ申しあげます、以上。
 申七月五日 唐通事共


注① カンボジャ船の口述は対象外としてきた。しかしタイの属国ではなかったものの近国であったことから、16回配信から取り上げることにしている。


元禄五年(一六九二) 六十一番カンボジア船の唐人共の口述

私共の船は、カンボジアで積荷を仕立て、彼の地において唐人四十四人が乗り組んで、当六月十二日に友船も無く私共の船一艘のみで彼の地を出帆し渡海してまいりました。私共の船に先行して陳干龍と申す者の船がご当地へ向かいました。只今お聞きしたところでは、去る五日に入津した五十八番船の由にございます。後船が今一艘、私共の船に数日遅れて彼の地を出船した筈でございます。やがて到着するものと思います。当年カンボジア仕立ての船、前後に二艘、私共の船一艘、しめて三艘で外にはございません。今度渡海の、洋中において変わったことは少しもございませんでした。何船も見かけることはありませんでした。風並も良く、日本の地何国へも船を寄せること無く、直に今日入津致しました。本船頭郭進昇、脇船頭藍異石、ならびに乗り渡ってきた船ともども、初めての渡海でございます。

次にカンボジアの様子ですが、累年大王二王の取り合いがあり、変乱収まる間もありませんでしたが、去年二王が病死した後、おのづから静謐に成り、只今の国王はすなわち大王でございます。この委細については、定めて先だって入津した陳干龍が申上げた通りで、私共が加えて申し上げることはございません。大清のことは、カンボジアと遠境でございますから、諸省の委細はわかりません。もっとも諸省共に太平の様子はカンボジアへも伝わっております。この外に申上げるような異聞はございません。

 右の通り唐人共が申すに付き、書付け差上げ申しあげます、以上。
 申七月八日 唐通事共


文責 奥村紀夫(JTBF 会員) 

先月までの「トップ寄稿記事」⇒バックナンバー



JTBFでは、2015年8月に設立以来初めて小冊子二冊を刊行しました。
その後の刊行も含め現在は四冊になります。


  1. 「Bangkok in 1960's」―副題「バンコクの今昔」


    1960年代から半世紀に亘るタイの激しい変化を垣間見る貴重な写真集です。50年前の長閑なバンコクやその近郊の風景は今や昔話の世界となってしまい、現代タイの人々にとってもおそらく懐かしさがこみ上げてくる風景と思います。これ等の貴重な写真は、JTBF特別顧問の吉川和夫氏よりご提供頂きました。Part1では、50年前、初めて氏がタイに赴任した時に撮影した写真と同じ場所・アングルで、最近再撮影して比較したものであり、Part2では当時の貴重な庶民の生活が活写されています。

  2. 「タイローカルの旅」


    旅は「出会い」と言われます。「自然との出会い」「人との出会い」「歴史との出会い」そして「自分との出会い」。その出会いは「幹線旅行」より「ローカルの旅」にこそ、この「出会い」に遭遇するように思われます。
    この10年間余、JTBF観光委員会のメンバーが中心となってバンコクやチェンマイ等の大都市への旅ではなく「タイ・ローカルの旅」こそ、日本人の「心の琴線」に触れる旅が出来ると確信し、タイ国観光庁(TAT)東京事務所と地道に共同で開発した「タイ・ローカルの旅」の会員紀行文、並びに  「お勧めのタイローカルの旅」を纏めた冊子です。

  3. 「アユタヤ歴史遺産の旅」


    現在の日本人向けアユタヤ観光の定番ルートは、「世界遺産アユタヤ遺跡」を標榜しているものの、アユタヤ歴史研究センターも、日本人町も、ましてやポンペット遺跡も含まれていません。魅力あふれるアユタヤの歴史全体を日本人にもっと知ってもらうために、この三ケ所をルートに含む観光ツアーの開発が望まれます。
    そんなことをテーマに、2016年2月28日、JTBF観光委員会、泰日協会有志10名で小旅行を実施しました。その記録を纏めたのがこの冊子です。

  4. 「タイローカルの魅力を訪ねて」


    今回、タイ国誕生と言われるスコータイ王朝そしてほぼ同じ時期に栄え、その後のタイ歴史の形成に大きく関係してきたハリプンチヤイ王朝、ランナータイ王朝の古里を旅しました。
    旅とは「出会い」である。「人」、「自然」、「歴史」、そして「自分」との出会いである。過去の「タイローカルの旅」とはまた違った、私たちが今まで追求してきた「旅は出会い」の様々な「心に残る風景」が今回の旅には多くありました。


この4冊の小冊子が皆様のタイ国に対するご理解に少しでもお役に立てば、私共JTBFの無上の喜びとするところであります。

尚、本冊子ご購入のご希望がございましたら、以下のURLにアクセスして頂き、お申込み下さい。

「Bangkok in 1960's」と「タイローカルの旅」は1冊1,000円、「タイローカルの魅力を訪ねて」は1冊900円、「世界遺産アユタヤ遺跡」は1冊800円にてご購入頂けます(各冊子合わせて6冊以上ご購入の時は割引価格となります)。代金を受領後、「ゆうメール」(郵送料無料)ないしは「ゆうパック」(ゆうパックは別料金400円)にて、10日以内に配送致します。

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