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日タイ・ビジネスフォーラム(Japan-Thailand Business Forum)


タイ国に駐在経験のある日本人ビジネスマン(現役&OB)が個人の立場で参加しています。これまでの日本・タイ国両国におけるビジネス経験を生かし、両国間友好関係の促進に寄与したいと考えています。


Bangkok in Old Days
ルンピニー公園をパンパシフィックホテル側より撮影している。ラマ6世像も見える。 遠く高層ビルも見えるが、真下の Flyover Bridge が無いから、1980年頃か?


2019/7/18  タイ国経済概況更新
2019/7/1  唐船風説書 第28回配信(下記)
2018/3/31  2018年Foodex-Thai Boothを視察してを「提言・報告」に追加しました。
2017/9/11  タイ日工業大学10周年記念式典に参加してを「提言・報告」に追加しました。
2016/7/26  JTBFの案内更新
2015/9/15  JTBFは小冊子2冊を刊行しました(当トップページにて案内)。

唐船風説書

第28回 2019.7.1 配信
JTBF 広報委員会

タイとの交易は、御朱印船の時代(16世紀末から17世紀始め)、当時の王都であり国際的な港湾都市として繁栄したアユタヤとの間で盛んであった。その後鎖国によって交易は途絶えたと思われがちであるが、実際は唐船を介して継続していた。唐船は中国沿岸はもとより遠く東南アジアと長崎を結び、その船乗りの口述記録は「華夷変態」(1644~1724 林春勝と林信篤の編纂)に納められている。その中から東南アジアを出航地とした記録を拾い上げ英訳したのが「The Junk Trade from Southeast Asia」で石井米雄氏(京大名誉教授、故人)の執筆による。JTBF 広報委員会は、この本に触発され、華夷変態から特にタイを出航地とした記録を抽出して現代文に訳して紹介していきたいと考えている。出航地はシャム(アユタヤ)、リゴール(ナコン・シータマラート)、パッターニー、ソンクラーである。シャムとリゴールは山田長政ゆかりの地でもある。


元禄八年(一六九五) 二十六番カンボジア船の唐人共の口述

私共の船は、去る十二月に寧波(注①)よりカンボジアへ渡り、その地で荷物を仕立て、唐人五十六人が乗り組んで、当五月十八日に類船無く、私共の船一艘のみで出帆し渡海してきました。カンボジア本地仕立ての船は一艘もございません。外に後続の船が三艘有り、この内二艘は去冬御当地より帰帆して、直にカンボジアに渡った船でございます。一艘は寧波へ渡りました。この三艘共に御当地へ参る筈で、私共の船には少々後れて彼地を出船した筈でございますから、順風次第やがて来朝することと思います。カンボジア本地仕立ての船も有る筈でございますが、これらの船は皆小船で御当地へ荷物を積み渡る程の船は無く、従って本地仕立ての船はざいません。今度渡船の途中、風が不順で数度大風に逢い、船上に積んであった荷物を少々海に捨て風難を遁れました。尤もこのような風難に逢った外、海上で変ったことは無く、何船にも行逢うことはありませんでした。勿論日本の地何方へも船を寄せること無く、直に今日入津しました。本船頭陳瑗官は、去年三十番船で船頭として渡海してきました。脇船頭康嚴官は今度初めての渡海で、乗り渡ってきた船は、去年の四十三番船でございます。

次に大清今年安否の事ですが、カンボジアは大清の外国でございますから、委細は承っておりません。定めて先立って大清の地より来朝した船から、具に申上げたことと存じます。カンボジアの事ですが、一昨年は清寧に程遠く、数度乱撃の事態もございましたが、去年よりは異変も無く、国中安寧で何事もございません。勿論カンボジアの近国にも、変ったことは無く寧静とのことを承っており、その他聊かも変ったことはございませんので、別に申し上げることはございません。

 右の通り唐人共が申すに付き、書付け差上げ申しあげます、以上。
 亥六月九日       唐通事共


注① 浙江省東南部に位置する。上海の南約100km。


元禄八年(一六九五) 二十七番カンボジア船の唐人共の口述

私共の船は、当正月に寧波よりカンボジアへ渡り、彼地に於いて日本商売向けの荷物を調達し、今度唐人六十二人が乗り組んで、当五月廿日に類船無く、私共の船一艘のみで彼地を出帆して渡海してきました。カンボジア本地仕立ての船は一艘も無く、広東寧波よりカンボジアへ商売に渡り、御当地へ渡海する筈の船は都合四艘でございます。私共の船に二日先立って陳瑗官と申す者が彼地を出船しましたが、只今お伺いしたところ、昨日入津した二十六番船の由にございます。他の二艘の船は私共の船より数日遅れて出船した筈でございます。これらの船も順風次第に追々来朝するものと思われます。今度渡船の途中、洋中に於いて数度大風に逢い難儀しましたが、幸い風難を遁れ、日本の地何国へも船を寄せる事無く、直に今日入津致しました。勿論海上でも変った事は無く、何船にも行き逢うことはありませんでした。船頭林兩官は、一昨年十九番船の船頭として渡海して来ました。乗り渡ってきた船は今度初めての渡海でございます。

次に大清今年安否のことですが、私共の船は早春にカンボジアへ渡りましたので、春夏の樣子委細は分かりません。大清の地より先立って来朝した船から、具に申し上げたことと思います。カンボジアのこと、去年より国中寧謐で変ったことはございません。カンボジアの近国も変ったことは無いと承っております。これらのことは昨日入津したカンボジア船も申上げたことと存じます。この外に変ったことはなく、別に申上げるべき風説もございません。

 右の通り唐人共が申すに付き、書付け差上げ申しあげます、以上。
 亥六月晦日       唐通事共


元禄八年(一六九五) 二十八番カンボジア船の唐人共の口述

私共の船は、去年御当地へ渡海して来た六十番広東船で、秋に到来して商売をし去冬十月十五日御当地より出船して直にカンボジアへ渡り、当年迄滞船し、彼地で日本の商売向けの荷物を調達し、今度唐人七十四人が乗り組んで、当五月廿三日に類船無く私共の船一艘のみでカンボジアを出船して渡海して来ました。当年カンボジア仕立ての船は都合四艘で、その内二艘は私共の船に先立って彼地を出船しました。ただ今お伺かがいしたところでは、近日入津した二十六番、二十七番船の由にございます。今一艘の船は私共の船の後に出船した筈でございます。この船もやがて順風次第で来朝することと思われます。もっともカンボジア本地仕立ての船は一艘も無く四艘とも広東や寧波から渡海した船でございます。今度渡海の途中、洋中において数度大風にあい難儀しましたが、幸い風難を遁れ日本の地何国へも船を寄せること無く、直に今日入津致しました。また渡船の途中海上でも何船にも行き逢うこと無く今日湊沖にオランダ船二艘が入津するのを見かけただけでございます。本船頭周徹官は今度初めての渡海で、脇船頭時升如と乗り渡ってきた船は共に去年の六十番の船人でございます。

次に大清の今年の樣子ですが、私共の船は去年からカンボジアに滯留し直に渡海して来たので、委細はお伝えしようもありません。先立って入津した船の者たちが、具に申し上げたことと思います。カンボジアは静謐の樣子でカンボジアの近国も含めて異変の沙汰はありません。このことも先立って入津した二艘のカンボジア船より申し上げたことで、それに変わる風聞もなく、外に申し上げることは少しもございません。

 右の通り唐人共が申すに付き、書付け差上げ申しあげます、以上。
 亥六月晦日       唐通事共


文責 奥村紀夫(JTBF 会員) 

先月までの「トップ寄稿記事」⇒バックナンバー



JTBFでは、2015年8月に設立以来初めて小冊子二冊を刊行しました。
その後の刊行も含め現在は四冊になります。


  1. 「Bangkok in 1960's」―副題「バンコクの今昔」


    1960年代から半世紀に亘るタイの激しい変化を垣間見る貴重な写真集です。50年前の長閑なバンコクやその近郊の風景は今や昔話の世界となってしまい、現代タイの人々にとってもおそらく懐かしさがこみ上げてくる風景と思います。これ等の貴重な写真は、JTBF特別顧問の吉川和夫氏よりご提供頂きました。Part1では、50年前、初めて氏がタイに赴任した時に撮影した写真と同じ場所・アングルで、最近再撮影して比較したものであり、Part2では当時の貴重な庶民の生活が活写されています。

  2. 「タイローカルの旅」


    旅は「出会い」と言われます。「自然との出会い」「人との出会い」「歴史との出会い」そして「自分との出会い」。その出会いは「幹線旅行」より「ローカルの旅」にこそ、この「出会い」に遭遇するように思われます。
    この10年間余、JTBF観光委員会のメンバーが中心となってバンコクやチェンマイ等の大都市への旅ではなく「タイ・ローカルの旅」こそ、日本人の「心の琴線」に触れる旅が出来ると確信し、タイ国観光庁(TAT)東京事務所と地道に共同で開発した「タイ・ローカルの旅」の会員紀行文、並びに  「お勧めのタイローカルの旅」を纏めた冊子です。

  3. 「アユタヤ歴史遺産の旅」


    現在の日本人向けアユタヤ観光の定番ルートは、「世界遺産アユタヤ遺跡」を標榜しているものの、アユタヤ歴史研究センターも、日本人町も、ましてやポンペット遺跡も含まれていません。魅力あふれるアユタヤの歴史全体を日本人にもっと知ってもらうために、この三ケ所をルートに含む観光ツアーの開発が望まれます。
    そんなことをテーマに、2016年2月28日、JTBF観光委員会、泰日協会有志10名で小旅行を実施しました。その記録を纏めたのがこの冊子です。

  4. 「タイローカルの魅力を訪ねて」


    今回、タイ国誕生と言われるスコータイ王朝そしてほぼ同じ時期に栄え、その後のタイ歴史の形成に大きく関係してきたハリプンチヤイ王朝、ランナータイ王朝の古里を旅しました。
    旅とは「出会い」である。「人」、「自然」、「歴史」、そして「自分」との出会いである。過去の「タイローカルの旅」とはまた違った、私たちが今まで追求してきた「旅は出会い」の様々な「心に残る風景」が今回の旅には多くありました。


この4冊の小冊子が皆様のタイ国に対するご理解に少しでもお役に立てば、私共JTBFの無上の喜びとするところであります。

尚、本冊子ご購入のご希望がございましたら、以下のURLにアクセスして頂き、お申込み下さい。

「Bangkok in 1960's」と「タイローカルの旅」は1冊1,000円、「タイローカルの魅力を訪ねて」は1冊900円、「世界遺産アユタヤ遺跡」は1冊800円にてご購入頂けます(各冊子合わせて6冊以上ご購入の時は割引価格となります)。代金を受領後、「ゆうメール」(郵送料無料)ないしは「ゆうパック」(ゆうパックは別料金400円)にて、10日以内に配送致します。

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